仕掛学のシカケって知ってる?
「仕掛学」とは「人の意識や行動を変える『仕掛け』の体系的な理解と応用を目指した学問」である。松村真宏さんは以下のように定義している。
問題解決につながる行動を誘うきっかけとなるもののうち以下の3つの要件からなるFAD要件を全て満たすもの
①「誰も不利益を被らない」公平性
②「行動が誘われる」誘引性
③仕掛ける側と仕掛けられる側の目的が異なる」目的の二重性
松村真宏『仕掛学ー人を動かすアイデアのつくり方』東洋経済新報社、2016、p36
つまり、”シカケ”とは、誰も不利益を得ずに行動したくなるきっかけであり、その人の行動の選択肢を増し、自らその選択肢(行動)を選ばせ、その結果として、問題を解決することができるものであるといえる。詳しくは、松村真宏さんの出版している本を読んでもらいたい。
学校におけるシカケ
ボクはある大学でゼミ活動として松村真宏さんの「仕掛学」について研究し制作をしていた。そのとき、ボクの実践を通して松村真宏さんの仕掛けの原理に新しく2つの原理を加えることにした。それが【思考】と【愛着】である。
ボクはこれを「学校におけるシカケの原理」とした。
【松村真宏さんの仕掛けの原理のまとめた表を載せる】
【学校におけるシカケの原理をまとめた表を載せる(自作)】
上に記した中分類の【クリエイト】→小分類【思考】については、ボクのシカケをつくった体験から感じたこと。シカケを自分でつくることで、ほかの問題をさがしたくなり、シカケをつくった本人が「問題を解決する”シカケ”」になると考えた。また、「自分で課題をみつけ、”シカケ”によって解決することができるようになる」という過程が学校現場における「主体的な学び」につながるのではないかと考えた。
さらに、つくることで、【愛着】が働き、ものを大切にしたくなったり、お世話したくなるようになるのではないかと考えた。
詳しいことは今後ひとりごとを言おうと思う…
学校にシカケっていいの?
問題もある。学校では「なぜ」を大切にしなければいけないという風潮があり、シカケの「目的の二重性」を指摘する人もいる。たとえば、結果としてごみを捨てていたのではなくごみを捨てる理由を考えさせることが大切だということだ。
しかし、あくまで、”シカケ”はきっかけであり、子どもたちのやる気にさせることができればそれでいいと思う。シカケを子どもたちが楽しみ、学校生活をわくわくさせることができればいいなと考えている。
ここでは、あまりふれないが、ボクは先生の表情や語り方ジェスチャーなどの目には見えないものも”シカケ”になると考えている。ボクが先生として子どもとかかわる中でシカケをたくさん見つけ、考え、作り、楽しい学校生活にしたい。
このブログにもときどき紹介しようと思うので【ほかには】から【学校におけるシカケ】をチェックしてみてください。
ばいば~い